求職活動実績裏ワザ

求職活動実績裏ワザアイキャッチ 退職

失業保険の受給には、安定した生活を送りながら再就職を目指すための「求職活動実績」が不可欠です。
しかし、求職活動と一口に言っても、具体的にどのような活動が実績として認められるのか、また効率的に実績を作るにはどうすれば良いのか、迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

この記事では、失業保険受給の要となる求職活動実績について、その定義から、自宅からでも手軽にできる「裏ワザ」的な活動方法、さらには実績として認められないケースまで、元ハローワーク職員の知見を交えながら詳しく解説します。

求職活動が面倒だと感じている方や、どのように実績を作れば良いか分からない方は、ぜひ最後までお読みいただき、スムーズな失業保険の受給と早期の再就職に役立ててください。

失業保険の受給には求職活動実績が必須

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失業保険(雇用保険の基本手当)を受け取るためには、「求職活動実績」が不可欠です。
求職活動実績とは、ハローワークでの職業相談や、転職サイトを通じた求人への応募など、再就職に向けた具体的な行動を指します。

この実績がないと、その期間の失業手当は支給されません。
失業保険の受給資格がなくなるわけではありませんが、手当を受け取るためには、定められた期間内に必要な求職活動を行う必要があります。

求職活動実績の主な例 目的・効果
ハローワークでの職業相談 専門家からのアドバイスや求人情報の提供
求人サイトからの求人応募 実際に企業へアプローチする具体的な行動
セミナーや講習会への参加 職業能力の向上や情報収集
 

失業保険を受け取るには、単に失業状態であるだけでなく、「求職活動実績」を積むことが不可欠です。
これは、あなたが積極的に再就職を目指していることを示すための大切なステップです。
形式的に何かを行うのではなく、本当に仕事を見つけようと努力する姿勢が求められます。

求職活動実績がなければ、その期間の失業手当は支給されません。
そのため、失業保険を確実に受け取り、経済的な不安なく転職活動に専念するためには、どのような活動が実績として認められるのかを正しく理解し、計画的に求職活動に取り組むことが非常に重要になります。

【退職理由別】必要な求職活動実績の回数

【退職理由別】必要な求職活動実績の回数画像

失業保険の受給には、再就職に向けた具体的な活動である「求職活動実績」が欠かせません。
この実績の必要回数は、あなたが失業の認定を受ける日(認定日)の回数だけでなく、会社を辞めた理由が会社都合退職自己都合退職かによって変わってきます。

会社都合退職と自己都合退職では、失業保険の給付が始まるまでの期間に違いがあるため、それに伴い、求職活動の計画も立て方も重要になります。
ここでは、それぞれの退職理由に応じた必要な求職活動実績の回数を具体的に解説します。
ご自身の状況に合わせて、スムーズな失業保険受給を目指しましょう。

 

 

具体的な回数については、以下の表でご確認ください。

認定回数 会社都合退職の場合 自己都合退職の場合
1回目 2回以上 2回以上
2回目以降 2回以上 2回以上

会社都合退職とは

会社都合退職とは、従業員の意思に反し、企業側の都合によって離職せざるを得なくなった場合を指します。
具体的には、会社の業績悪化による解雇、事業所の閉鎖、または転勤命令への拒否で通勤が著しく困難になったケースなどが含まれます。

これは、従業員自身の希望ではなく、企業の都合や状況変化が主な原因で退職に至るため、失業保険の給付において、通常の自己都合退職とは異なる扱いが適用されます。
会社都合での退職者は、早期の再就職支援が必要とみなされ、失業保険の給付開始時期が早まるなどの優遇措置が講じられることがあります。

自己都合退職とは

自己都合退職は、会社都合退職とは異なり、あなた自身の意思や個人的な都合によって会社を辞めることを指します。
具体的には、結婚や育児、家族の介護といった家庭の事情、あるいはキャリアアップを目指して別の職場へ転職する場合、独立・起業を計画している場合などがこれに該当します。
つまり、会社からの要請や外部環境の変化によるものではなく、あくまでご自身のライフプランやキャリア志向に基づいた退職を意味します。

ただし、自己都合退職の場合、失業保険の給付に関して重要な注意点があります。
それは、会社都合退職とは異なり、受給開始までに「給付制限」という一定期間が設けられることです。
この期間は失業手当が支給されないため、その間の生活費を考慮し、計画的に転職活動を進める必要があります。
求職活動実績の回数自体は会社都合と同じですが、給付制限の有無が経済的な影響を大きく左右するため、退職前にしっかりと確認し、準備をしておくことが大切です。

【裏ワザ】ハローワークで簡単にできる求職活動実績作り

【裏ワザ】ハローワークで簡単にできる求職活動実績作り画像

失業保険を受給するために必要な求職活動実績は、ハローワークを賢く活用することで効率的に作れます。
自宅での活動も重要ですが、ハローワークならではのサービスを利用すれば、手軽に、そして確実に実績を積み上げることが可能です。

ここでは、ハローワークで簡単にできる3つの求職活動実績作りの「裏ワザ」をご紹介します。
求人への応募はもちろん、意外と知られていない方法も活用して、あなたの転職活動をスムーズに進めましょう。
これらの方法を知っておけば、認定日前の準備もぐっと楽になります。

ここでは、具体的な実績作りの方法を3つご紹介します。

 

 

① 求人への応募

ハローワークに掲載されている求人に応募することは、求職活動実績を作る上で非常に効果的かつ確実な方法です。
ハローワークには多種多様な業界・職種の求人情報が集まっており、ご自身の希望に合った仕事を見つけやすい環境が整っています。

この方法の大きなメリットは、応募の結果がどうであれ、「応募した」という事実自体が求職活動実績として認められる点です。
たとえ書類選考で不採用になったとしても、それが実績としてカウントされるため、安心して応募を進められます。

実績のカウント方法もシンプルです。

  • 1社に応募すれば、それだけで1回分の求職活動実績となります。
  • さらに効率的に実績を積みたい場合は、同日に複数の企業へ応募することも可能です。
    例えば、午前中にA社に、午後にB社に応募すれば、その日だけで2回分の実績を作ることができます。

これにより、認定日までに必要な実績数を手軽に確保しやすくなります。
特に、早期の転職を目指している方にとっては、求人応募は最も直接的で「王道」とも言える活動です。
積極的に求人に応募することで、再就職への道を切り拓きながら、同時に失業保険受給の要件も満たすことができるでしょう。

② 職業相談のみで求職活動実績を作る

求人への応募が難しい場合や、じっくりと転職活動を進めたい方にとって、ハローワークの「職業相談」は非常に有効な求職活動実績の作り方です。
この職業相談も、失業保険受給のための立派な実績として認められます。

職業相談では、再就職に関するあらゆる悩みや疑問を、経験豊富な専門職員に直接相談できます。
具体的には、以下のような内容が相談の対象となり、活動実績としてカウントされます。

  • 特定の求人に関する詳しい情報の確認や質問
  • 履歴書や職務経歴書といった応募書類の書き方に関するアドバイス
  • 模擬面接を含めた面接対策の指導
  • 応募したい求人の紹介状の発行手続き

この方法の大きな利点は、事前予約が不要なケースが多く、ハローワークの窓口でその日のうちに相談できる点です。
そのため、急な用事ができた場合でも、比較的柔軟に利用できます。

「まだ応募したい求人が見つからない」「自分のキャリアプランに悩んでいる」「応募書類の準備に時間がかかっている」といった方でも、職業相談を通じて求職活動実績を積むことが可能です。
時間をかけて丁寧に転職活動を進めたい方や、具体的な求人応募に至る前の段階で実績を作りたい方にとって、非常におすすめの方法と言えるでしょう。

職業相談で2回の求職活動実績を作る場合は日にちを分けて相談する

職業相談を複数回利用して求職活動実績を積む際、一つ注意すべき点があります。
それは、同じ日に何回職業相談を受けても、カウントされる実績は1回分のみだということです。

したがって、もし2回分の求職活動実績を職業相談で作りたい場合は、別々の日に改めてハローワークへ足を運び、それぞれ相談を行う必要があります。
例えば、今週の月曜日に1回、来週の木曜日に1回、といった形で日程を調整しましょう。
このように計画的に日程を組むことで、効率的に必要な実績を積み重ね、スムーズな失業保険の受給につなげられます。

③ 就職支援セミナーを受ける

ハローワークでは、定期的に就職支援セミナーを開催しており、これらに参加することも有効な求職活動実績となります。
この方法は、単に実績を作るだけでなく、自身のスキルアップや転職活動に役立つ知識を習得できるという大きなメリットがあります。

セミナーに参加した場合、受講を証明するために「受講証明書」が発行されます。この証明書をハローワークに提出することで、正式に求職活動実績としてカウントされるため、忘れずに受け取り、提出しましょう。

セミナーの開催日程や内容は、各地域のハローワークのウェブサイトで事前に確認できます。

  • 例えば、履歴書の書き方、面接対策、特定の業界情報、パソコンスキル向上など、多岐にわたるテーマが用意されています。
  • 多くのセミナーは無料で参加できるため、経済的な負担なく学びを深められます。

ただし、セミナーには募集定員に限りがある場合が多いため、興味のあるセミナーがあれば、早めに申し込み手続きを行うことが重要です。
人気のセミナーはすぐに定員に達してしまうこともあります。

就職支援セミナーは、再就職に必要な知識やスキルを身につけながら、同時に失業保険の受給に必要な実績も効率的に積むことができる、まさに一石二鳥の「裏ワザ」的な方法と言えるでしょう。
積極的に活用して、自身の転職活動を有利に進めてください。

【裏ワザ】ハローワーク以外で簡単にできる求職活動実績作り

【裏ワザ】ハローワーク以外で簡単にできる求職活動実績作り画像

失業保険の受給には求職活動実績が必要ですが、「ハローワークに行く時間がない」「自宅で効率的に実績を作りたい」と感じる方もいるかもしれません。
実は、ハローワークに足を運ばなくても、自宅から手軽にできる「裏ワザ」的な求職活動実績作りがあるんです。

インターネットを活用したり、オンラインで参加できるものを選んだりすることで、効率的に実績を積み上げながら、あなたのペースで転職活動を進められます。
これらの方法を知っておけば、忙しい方でも安心して求職活動に取り組めるでしょう。

ここでは、具体的な方法を3つご紹介します。

 

 

① インターネットから求人に応募する

転職サイトや転職エージェントを通じてインターネットから求人に応募することは、ハローワークに行かずに手軽にできる求職活動実績の作り方です。

  • たとえ書類選考で不採用になったとしても、応募した事実があれば実績としてカウントされます
  • 応募した分だけ実績にカウントされるため、効率的に実績を積み重ねたい方におすすめです。

応募は辞退しても求職活動にカウントされる

求人に応募した後で、応募を辞退した場合でも、その応募は求職活動実績として認められます

  • 失業認定申告書に辞退した理由を詳細に記載する必要はありません。
  • 書類選考を通過した後で辞退する場合は、応募した企業にメールなどで辞退の意思を伝えるだけで大丈夫です。

ただし、注意が必要です。 実際には応募していないのに「応募した」と虚偽の申告をしたり、応募する意思がないのに実績作りのためだけに繰り返し応募を辞退する行為は、不正受給に該当する可能性があります。
不正受給は厳しく罰せられるため、絶対にやめましょう。

② オンラインセミナーに参加する

企業や自治体が開催するオンラインセミナーに参加することも、求職活動実績として認められる場合があります。

  • オンライン形式のため、自宅から手軽に参加できるのが大きなメリットです。
  • 無料で参加できるセミナーも多く、費用をかけずに実績を作ることが可能です。

ただし、以下の点に注意してください。

  • 実績として認められるのは、あくまで求職活動に関係するセミナーのみです。
    個人的な趣味や教養のための勉強会、自己啓発セミナーなどは実績になりません。
  • 参加したことを証明する「参加証明書」「修了証」などの提出が求められる場合があります。
    セミナーに申し込む際に、証明書の発行が可能か確認しておきましょう。

③ 合同説明会に参加する

転職エージェントなどが定期的に開催している合同説明会に参加することも、求職活動実績になります。

  • ただし、ハローワークのセミナーのように「参加しただけ」では実績として認められないことが多いです。
    実際に説明会内で企業にエントリーするなどの行動が必要です。
  • エントリーした回数分だけ実績としてカウントされる場合があるため、積極的に興味のある企業にアプローチしましょう。

合同説明会に参加するメリットは、実績作り以外にもあります。

  • 一度に複数の企業と接点が持てるため、効率的な情報収集が可能です。
  • 公開されていない非公開求人に出会える可能性があります。
  • 企業の人事担当者や採用担当者と直接話すことで、企業の雰囲気や働き方をより深く理解できます。

こちらも参加したことを証明する「参加証明書」や「エントリー確認書」などの提出が求められる場合があります。参加する際に確認しておくことが重要です。

求職活動実績と認められないケース

求職活動実績と認められないケース画像

せっかく活動しても、求職活動実績として認められないケースがあります。
効率的に失業保険を受給するためにも、どのような活動が実績にならないのかを理解しておくことが重要です。

以下の活動は、原則として求職活動実績とは認められません。

それぞれのケースについて詳しく見ていきましょう。

① インターネットで求人の検索

単にインターネットで求人情報を検索しただけでは、何件検索しても求職活動実績にはなりません。

求職活動として認められるのは、実際に求人に応募する行動です。
これは自宅での検索だけでなく、ハローワークの端末で求人検索をした場合も同様です。

例外: ハローワークで求人検索をした際に、適切な求人が見つからなかった場合は、受付に申し出ることで受給資格者証に「求人検索スタンプ」を押してもらい、1回の実績としてカウントされる場合があります。
ただし、これはあくまで「求人検索」ではなく「ハローワークでの相談」に付随する対応とみなされることがあります。

② 転職サイトへの登録

転職サイトに登録しただけでは、求職活動実績にはなりません。

転職サイトを活用して求職活動実績を得るには、登録後に以下の具体的な行動が必要です。

  • サイト内の求人に応募する
  • サイト主催のオンラインセミナーや合同説明会に参加する

登録だけでは「再就職に向けた具体的な行動」とはみなされないため、注意してください。
最も簡単なのは、興味のある求人に応募することです。

③ 気になる企業にメール・電話での問い合わせ

個人的に気になる企業へメールや電話で問い合わせをする行為は、原則として求職活動実績にはなりません。これは、客観的に活動内容が確認しづらいためです。

ただし、例外的に以下のケースでは実績として認められる可能性があります。

  • ハローワークの職業相談を通じて、ハローワークの職員から企業へ問い合わせをしてもらう場合:これは「職業相談」という実績としてカウントされます。
  • 転職エージェント(職業紹介事業者に登録されている会社に限る)を通じて企業に問い合わせる場合:転職エージェントが「職業相談」の証明を発行してくれる場合、実績として認められる可能性があります。

個人での直接問い合わせでは認められないことが多いため、疑問点があればハローワークや転職エージェントを介して確認することをおすすめします。
ただし、電話のみでの問い合わせは認められないケースもあるため、あくまで可能性として考えておきましょう。

④ 派遣会社への登録

派遣会社に登録しただけでは、求職活動実績にはなりません。

派遣社員として就業を目指す場合も、以下の具体的な活動が必要です。

  • 派遣会社のスタッフと就業先の相談を行う
  • 登録後に派遣会社(許可届出のある、または職業紹介事業者に登録されている会社に限る)から具体的な就業先の紹介を受け、話し合いをする

これらの活動を通じて、「職業相談」の証明などを発行してもらうことができれば、実績としてカウントされる可能性があります。
単なる登録では実績にならないため、相談や紹介を受ける段階に進むことが重要です。

⑤ 知人に仕事を紹介してもらうこと

友人や知人に仕事を紹介してもらうだけでは、求職活動実績にはなりません。これは、客観的に活動内容が確認できないためです。

ただし、例外的に、知人から紹介された企業で実際に面接を受けた場合は、その面接が求職活動実績として認められる可能性があります。

仕事の紹介を受けるにしても、失業保険の受給を目指すのであれば、ハローワークでの職業相談や求人への応募など、公的に認められる方法で実績を作ることを心がけましょう。

求職活動実績に関するよくある質問

求職活動実績の作り方について、多くの人が疑問や不安を感じています。「こんな活動も実績になるの?」「もし嘘をついたらどうなるの?」といった声も少なくありません。

ここでは、皆さんが抱きやすいそうした疑問を解消するため、よくある質問をQ&A形式でわかりやすく解説します。
これらの情報を参考に、安心して、そして確実に求職活動実績を積み重ねていきましょう。

虚偽の求職活動は不正受給に該当する?

はい、虚偽の求職活動は失業手当の不正受給に該当します。

不正受給が発覚した場合、以下のような厳しいペナルティが科せられます。

  • 給付資格の喪失: 今後の失業手当の受給資格を失います。
  • 全額返還命令: すでに受給した失業手当の全額を返還しなければなりません。
  • 最大2倍の納付命令: さらに、受給した額の最大2倍に相当する金額の納付を命じられることがあります。

一時的な経済的メリットを求めて不正受給を行ったとしても、最終的には大きなデメリットしかありません。絶対にやめましょう。

失業保険を受給するための求職活動の嘘はバレる?

はい、失業保険を受給するための求職活動の嘘はバレる可能性が非常に高いです。

ハローワークは、申告された求職活動が本当に実施されたかどうかを調査する体制を持っています。
例えば、応募した企業の確認や、セミナー主催者への照会などが行われることがあります。

求職活動が嘘だとバレた場合、前述の通り給付資格を失い、返還や罰金が命じられます。
求職活動の実績作りは、自宅からでもできる簡単な方法も多数存在します。
リスクを冒して嘘をつくことは絶対におすすめしません。

認定日当日に求職活動の実績を作ることはできる?

いいえ、認定日当日に求職活動実績を作ることはできません。

求職活動実績としてカウントされるのは、失業認定日の「前日」までに行われた活動です。
したがって、認定日にハローワークへ行く際には、すでに必要な回数分の求職活動を終えている必要があります。

計画的に活動を行い、認定日の前日までに実績を積み重ねておきましょう。


失業保険の受給には、求職活動実績の積み重ねが不可欠です。
必要な回数は退職理由によって異なりますが、いずれの場合も2回以上は必要となります。

求職活動実績がないと、その期間の失業保険を受け取れないため、スムーズな受給を目指すのであれば、計画的に実績作りをすることが重要です。
この記事で紹介した「裏ワザ」的な方法も活用しながら、効率的に再就職活動を進めていきましょう。

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