失業保険をもらいに行って知った自分の価値

私は今日、初めてハローワークに行った。

会社を辞めて2週間。 毎朝7時のアラームに起きる必要がなくなったのに、 なぜか6時に目が覚めてしまう。

「失業手当をもらいに行く」 そう友達に言ったら、 「それって恥ずかしくないの?」と言われた。

確かに、3年前の私だったら そう思っていたかもしれない。 「働かずにお金をもらうなんて」って。

でも、今は違う。 私は3年間、毎月お給料から天引きされていた。 これは、私が働いていた証拠。 もらう権利があるお金だった。

ハローワークの建物は、 思っていたより明るかった。 重苦しい雰囲気を想像していたけれど、 普通の役所みたいな感じ。

受付で書類を渡すと、 職員の方が丁寧に説明してくれた。 「お疲れ様でした」 その言葉に、なぜかじんときた。

待合室には、色んな人がいた。 スーツを着た人、 カジュアルな服装の人、 私と同じくらいの年の人も。

みんな、それぞれの事情を抱えて ここにいるんだなと思った。

手続きを終えて帰る途中、 コンビニで昼食を買った。 平日の昼間にコンビニにいる自分が、 なんだか不思議だった。

家に帰って、もらった資料を読んでいると、 求職活動についての説明があった。 「月に2回以上の求職活動が必要」

最初は「面倒だな」と思った。 でも、よく考えてみると、 これは私のための制度だった。

ただお金をもらうだけじゃなく、 次の仕事を見つけるための サポートをしてくれる。

3年間働いて、 体も心も疲れ切っていた私に、 「少し休んでもいいよ」 「でも、次のことも一緒に考えよう」 と言ってくれているような気がした。

夜、母に電話で報告した。 「そんなお金に頼らないで、 すぐに次の仕事を見つけなさい」 そう言われるかと思ったけれど、 母は意外にも理解してくれた。

「あなたが働いた分のお金よ。 しっかり休んで、次に備えなさい」

その言葉で、 ようやく肩の力が抜けた。

私は怠けているわけじゃない。 逃げているわけでもない。 次のステップに向かうために、 必要な時間をもらっているだけ。

明日から、求職活動を始める。 今度は、自分を大切にしてくれる 職場を見つけたい。

この文章が、今まさに悩んでいる誰かに届いたら嬉しいです。 退職を考えている人、 制度を利用することに躊躇している人へ。

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